東山魁夷の美しさ

展示会に行ってきた。

風景画からは、作者が感じた圧倒感がそのまま伝わってくるようだ。絵には二人の人がいると言う。絵を描く人と観る人。作者は、両方の目を持ち合わせていたのだろう。
木々を描く群青色、緑青色は、とても美しく、森を包み込む霧と森中を流れる滝の白合いは、風景を柔らかくコーティングする。全体トーンは、穏やかで、優しく、可愛らしくもある。美しさにもいろいろある。東山魁夷の美しさは、青、緑、黒、白を配合した青色にあり、その青色で描かれる木々たちは、愛しくて愛しくてたまらないのだ。